あこた の日記

なんか変なことしてたら言ってください

【科学】TLC 薄層クロマトグラフィー

研究室で後輩が入ってきたため実験操作等を教えることが多くなりました。
備忘録みたいな感じでとめたものを書きたいと思います。
 
(Thin-Layer-Chromatografhy)
物質を分離する技法である、クロマトグラフィーの一種。
〇目的
反応の進行状況を確認したり、カラムをする際の分離条件を検討するために行う。
うちの研究室ではアルミニウム板上にシリカゲルコーティングされているものを用いる。
〇原理
物質の極性の違いにより分離を行う。
プレートの端から5mm程度離れた場所に試料の溶液をキャピラリー等で打ち込む。
プレートの一端を溶媒に浸すと毛細管現象により溶媒がシリカゲルの隙間を縫って上昇していく。
試料は上昇してくる溶媒に引きずられるようにともに移動する(展開する)。
シリカゲルは多くの-OH基を持っており極性がものすごく高いので、試料物質の極性が高ければシリカゲルに強く吸着する。反対に極性が低ければ弱く吸着する。
つまり、溶媒を展開させたとき、弱く吸着している物質(極性が小さいもの)は早く上がり、シリカゲルと強く吸着している物質(極性が大きいもの)は遅く上がる
この性質を利用して試料物質を分離する。
〇スポットの確認
無色の物質が多いから、UVランプを用いて分子された試料を目視できるようにする。
うちにあるランプは254nmと365nmに波長を切り替えられる。
シリカゲルには254nmの光を吸収して発光する材料が混ぜられていて、254nmの光を当てると全体が黄緑に発光する。
有機物はだいたいこの波長(紫外域)に吸収帯を持っているので、UVランプの光も吸収するし、蛍光材料からの光も吸収するため消光したスポットが確認できる。254nmの光を吸収して可視域の発光を放出するものはあまりいない。
365nmの場合は、プレートからは紫外域には発光がない。共役系化合物(EL材料など)はこの波長を吸収し可視域に発光をする材料があるためその物質は365nmで確認できる。
254nmは吸収を、365nmは発光を確認するためだと思えば大丈夫。
有機物だと254nmでだいたいのものは分離が確認できる。
〇展開溶媒
極性により分離を行うため、展開溶媒の極性も大事。
溶媒の極性が低いとその場に原点にとどまってしまう物質も、極性を上げてやれば溶媒と物質がよく相互作用して溶媒の方に流れてくる。
極性を上げすぎると混ざったすべての物質が一緒になって移動してしまうため、溶媒を混合させてちょうど良い極性にすることが大事。
低極性溶媒としてヘキサン、高極性溶媒としてクロロホルムをうちではよく用いる。
 
〇まとめ
・反応の進行状況の確認、カラムの分離条件の検討のために行う。
・物質の極性を利用して分離。極性が小さいと上に、小さいと下にスポットが現れる。
・UVランプは254nmは吸収、365nmは発光を見る。